
(Photo by Steve Webel from flickr.com)
バンブー(竹)素材
サステナブルな素材で作られた服やバッグ、靴を身に着けたい。
でも、いったいどんな素材が環境にやさしいの?
エコ・ナチュラル素材のファッションは、まだまだ始まったばかりですから、そういう疑問も思いはず。
ナチュラル素材と聞いて一番最初に思いつくのはオーガニックコットンですが、実はコットンは、オーガニックであっても栽培の際に大量に水を使うので、ファッション素材全体から見たら、あまりエコとはいえない存在だったりします。
アメリカでは、オーガニックコットンの次に名前が挙がるのが、バンブー(竹)。
バンブーと聞くと、パンダの主食や七夕、なんて印象がありますが、実は服やバッグ、靴などを作るための生地として使われるのに非常に優秀な素材なのです。
バンブーは、コットンの5倍の二酸化炭素を吸収し、35%以上も多く酸素を排出するといわれる環境にやさしい存在なうえ、農薬や肥料が不要で、1日30cmも伸び、毎年勝手に生え変わってくれる強い植物。
さらに、根に水を蓄える性質があるため、水やりが少なくて済み、たとえ農薬や肥料を使っても川や海への水質汚染が最小限で済むのだそう。
バンブーを素材とする繊維には、麻のような生地のバンブーリネンとレーヨン繊維であるバンブーレーヨンのふたつがあります。
バンブーリネンはまだあまり市場に出回っていませんので、一般にバンブー素材というと、バンブーレーヨンのことを指します。
バンブーレーヨンはシルクに例えられることが多いほど、なめらか。でも、シルクと異なり、しわになりにくいうえに洗濯もできちゃうという、優れもの。
細かい孔が多いため汗を吸収してくれるから、着ていて快適。肌触りがよく吸水性が高いので赤ちゃんのオムツにも使えるほどやさしい素材なのだそう。
一番すごいのは、バンブーはUV効果を持っていて、100%バンブー繊維ならSPF14と同じ効果があるとも言われていること。
そんなに良い素材ならもっと浸透しても良いはずですが、もちろん、そうならない理由も、残念ながらあるのです。
問題なのは、生地にする過程。
バンブーレーヨンは、その名の通りレーヨンと同じ工程を経て生地になりますが、バンブーをパルプ化し繊維にするまでのプロセスは、中国のある工場が特許を持っていて、その製造工程の詳細は公表されていないのだそう。
とても堅い竹をパルプ化するのは大変なことでしょうが、実際にどんな物質を使用し、使用した物質をどのように処理しているのかは明らかになっていないのは問題です。
また、繊維化されたバンブーを糸から生地にする過程でも、水酸化ナトリウムなど化学物質を使う必要があり、染色の過程でも塩素など有害な物質を使用する必要があります。それらをどのように処理しているのかによって、環境への負荷が大きく変わってきます。
また、バンブーに限った話ではなく、バイオ燃料の原料となるとうもろこしなどでもさかんに言われていることですが、昨今の需要増によりバンブーの単作が増え、虫がつきやすく病気になりやすいなど性質が弱くなったり、バンブーを育てるために違法な森林伐採が行われているという問題も発生してます。
バンブーはとても優れた植物ですが、生地になる過程までを考えて、環境にやさしい素材かどうかを判断することが大切です。
そして、バンブーが良いからといってそればかりに傾倒するのではなく、環境やさしいとされる素材を少しずつたくさんの種類を選ぶこと、そしてなにより、必要な分だけ購入・使用することが、消費者として最も大切な行動なのではないでしょうか。
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*エコ素材に関する詳しい説明は、以下の本に記載しています。

