
ニューヨーク市リサイクル法
ニューヨーク市には埋立地はありません。
ニューヨーク市が排出したゴミは、ニュージャージーなど近隣州に運ばれ、埋め立てられます。ゴミはすでに行き場がなくなっているのです。
プラスチックや紙などはリサイクルされていますが、全廃棄物のうち、リサイクル比率はたった17%にしか達していません。
このままゴミを排出し続ければ、地球はゴミで埋もれてしまいます。ゴミから出る有害物質で環境も汚染されてしまいます。
だからこそ、積極的にリサイクルしなくてはなりません。
ニューヨーク市のリサイクルサポートに関してはこちらでお伝えしましたが、法律としてはいったいどのようになっているのでしょう。
アメリカの法律は、フェデラル(国)、ステイト(州)、シティ(市)と3つの段階に分かれていて、下のレベルに行けば行くほど細かい指定があります。
リサイクルに関しても、それぞれに法律があるのですが、細かく規定されているニューヨーク市のリサイクルに関する法律をご紹介します。
ニューヨークには、「ニューヨーク市リサイクル法(NYC Recycling Law: Local Law 19)」と「商業用リサイクル条例(Commercial Recycling Regulations:Local Law 87)」というのがあり、住民も学校も企業も、みんなこの法律に従ってごみを分別して捨てなくてはなりません。
違反すれば、罰金が課されます。
住民は、緑色のゴミ箱(紙類)と青色のゴミ箱(プラスティックなど)に分別してリサイクルゴミを道に出しておかなくてはなりません。それぞれのゴミ回収日が決められているので、ゴミ量が多い場合は、ビニール袋にまとめて道に出しておくことも可能です。ダンボールなどは紐でしばってまとめておいてもOKです。
以下のように、緑と青、それぞれ細かくゴミの種類が決められています。
緑色のゴミ箱:
- 白、色つき問わず紙や光沢紙(ホチキス付OK)
- 郵便物、封筒(窓付きの封筒もOK)
- 包装紙(リボンやテープは取り除くこと)
- なめらかなダンボール紙(食品の箱(プラスチックの包装は取り除くこと)、靴箱、ペーパータオルやトイレットペーパーの芯、商品の包装用ダンボール)
- 紙袋
- 紙の卵容器
- 新聞、雑誌、カタログ
- 電話帳、ソフトカバーの本(ペーパーバック、コミック本、らせん綴じでないもの)
- 波型ダンボール
*緑色のゴミ箱に入れてはいけないもの*
- ハードカバーの本
- ナプキン、ペーパータオル、ティッシュ
- 紙コップ、紙皿
- 食べ物や液体で汚れた紙類
- セロテープや糊がたくさんついた紙類
- プラスチックやワックス加工された紙(飴紙、テイクアウト用の紙容器など)
- 印画紙
青色のゴミ箱:
- 金属製の缶(スープ缶、ペットフード缶、スプレー缶、乾いたペンキ缶など)
- アルミホイル、アルミ皿
- 日用金属(金属製ハンガー、鍋、工具、カーテンレール、ナイフ、ほとんどが金属でできている小型家電)
- 大きな金属製品(金属製家具、キャビネット、大型家電など)
- ガラス製ボトルと瓶
- プラスチック製ボトルと瓶
- 牛乳パック、ジュースパック(その他、スープや紅茶など飲料用無菌紙パック)
*青色のゴミ箱に入れてはいけないもの*
- ボトルや瓶以外のプラスチック用品(ヨーグルト容器やデリのテイクアウト容器、プラスチック製おもちゃ、コップ、袋、ラップなど)
- ボトルや瓶以外のガラス用品(鏡、電球、陶磁器、ガラスコップなど)
- 発泡スチロール製品(コップ、卵容器、皿など)
- 電池
このように、リサイクルゴミは細かく分けられており、捨てる前に空にして洗っておく必要があります。
こんなに細かい作業がニューヨーク市で行われているなんて、市民でも知らなかった人もいるかもしれません。
というのも、一軒家が少ないニューヨークでは、ゴミの分別はアパートのオーナーの責任。
アパート住人でも各家庭できちんと分別すればよいのですが、なかなかできていないのが現状なので、各アパートのオーナーが人を雇ってゴミを分別していることが多いのです。
もちろん、一軒家の場合は、各家庭がしっかり分別していないと、罰金が課されます。罰金は、初回25ドル、2回目50ドル、3回目100ドル、4回目以降は500ドル。アパートの場合は少し値段が異なります。
大型家具や家電も市の清掃局が回収してくれますが、冷蔵庫やエアコン、除湿機などフロンガスを含むものは、回収の予約をしなくてはならず、安全のため、冷蔵庫のドアは外しておかなくてはなりません。
また、企業の場合は、飲食関連とそれ以外でリサイクル対象のものが異なります。ストリートフェアなどのイベントでも、必ずリサイクルゴミを回収しなくてはなりません。家庭ごみと同様、違反すれば罰金が課せられます。
飲食関連:
- 波型ダンボール
- 金属製缶
- ガラス製ボトル・瓶
- プラスチック製ボトル・瓶
- アルミホイル製品
飲食以外:
- 波型ダンボール
- オフィス用紙
- 雑誌、カタログ、電話帳
- 新聞
- 繊維用品(繊維・服飾業界などゴミの10%以上が繊維用品である場合)
その他、ニューヨーク市では、秋には落ち葉、冬にはクリスマスツリーをリサイクル回収しています。
回収したものは、民営・市営のリサイクル業者に運ばれ、再生紙や再生ボトルなどに生まれ変わります。落ち葉は清掃局コンポスト施設に運ばれ、市が管理する植物用のたい肥になります。
どこに運ばれ、何になっているかの詳細はニューヨーク市のウエブサイトで確認することができます。
市がリサイクルに対してこんなにがんばっているのですから、住民である皆もリサイクルに協力して、ゴミゼロの社会を目指しましょう!
参考:NYC Waste Lossウエブサイト
ビデオでの解説:ニューヨーク市のウエブサイト

