エコモデル、サマー・レイン・オークスさんに
インタビュー Vol.3
Interview to Ms. Summer Rayne Oakes - Vol.3

Summer Rayne Oakes

エコモデルの第一人者、サマー・レイン・オークスさん。
グリーンファッションブランドのモデルを務めながら、環境問題を訴え続け、ペイレスのエココレクションでのコンサルティングなども行っています。
アメリカでグリーンファッションがここまで広まったのは、彼女の力によるところも大きかったと言えるでしょう。
そんな、美しいうえに聡明で、環境や社会のことを考える素晴らしい女性、サマー・レインさんにインタビューを敢行しました!

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Vo.2はこちら

モデルであるサマー・レインさんでなく、一般の人でもワードローブの90%をサステナブルにできるでしょうか。

もちろん!私は自分のライフスタイルを人に押し付けたりしませんし、サステナブルの意味は人によって違うと思いますけど。
私はとても小さい町の出身で、母親の収入は固定でしたから、その中でどうサステナブルに生きるかを学びました。人から頂いたり、リメイクしたり、自分の持っているものをどう活かすかを考えたり。新しい服を購入する前に、クローゼットを整理して自分の持っている服を新しい見方で見てみるんです。これとこれを組み合わせたらおもしろいかも、これを裏返しに着てみたらどうか、というように、今まであったものが新しいものに生まれ変わる可能性があると思うんです。
先日クローゼットを整理していたとき、クリーニングに出したまま持っているのを忘れていたシャツがあって、でもこのネクタイとあのシャツをあわせたらすごくかっこいいかも、と思いつきました。
もちろん、今はサステナブルなデザイナーは山ほどいますから、そういったデザイナーから新しい服を購入するのも良いと思います。
日本は品質がよいものがあるし文化がありますよね。先日ロサンゼルスに行ったときにサステナブルなセレクトショップに行ったのですが、日本のブランドのものがたくさんありました。いわゆる「サステナブル」というものではなかったのですが、クラフトマンシップや品質という観点でサステナブルなものでした。サステナブルにはそういったことも必要だと私は思います。

今注目しているサステナブルなブランドはありますか。

ノルウエーのデザイナーのレイラ・ハフスギーです。このあいだ彼女のドレスを着ていたら、24人もの人に、どこのドレス?って聞かれました。ネパールやバングラディシュ、インドの職人と一緒に作っているブランドなんです。私が着ていたのは、手織りのシルクで手染めの青色がすごく美しいドレスです。レッドカーペットでも注目を集めるレベルだと思います。ニューヨークでは皆、黒やグレーを着ていますが、このドレスは素晴らしいターコイズブルーですから、すごく目立ちます。彼女はレインボーカラーのドレスなんかも作っているンですよ。
ダンディー・マエストラも注目しています。彼女の作品はすごく大きくて派手なのですが、自然に抜け落ちた鹿の角などを使っています。
ドイツのデザイナー、ヘス・ナトゥールとミゲル・アドローバーとのコラボラインも注目です。今日私が着てきたレインコートも彼らのもので、蜜蝋を塗っているので撥水性があるんです。
来年発売のペイレスと私のコラボライン、ゾーイ&ザックもオススメですよ。広い消費者層に購入の機会を与えられる価格帯なので、おしゃれなグリーンファッションの民主化と言えるのではないでしょうか。

どうやって、そうした新しいサステナブルブランドを見つけているのですか。

これまで一緒に仕事をしてきたサステナブルブランドはたくさんあるので、そういったブランドは以前からよく知っていますが、新しいブランドがたくさん参入してきているので探すのは大変ですよね。ウエブサイトは良いリソースではないでしょうか。
私は来年本を出すのですが、その本のためにたくさんリサーチしたので、そのときにたくさんのブランドを知ったということもあります。

日本の人たちに、どうやってサステナブルな生活を送るか、アドバイスをいただけますか。

まず、自分が何を食べて、何を着て、どういった交通手段を選ぶかを考える。これは簡単に始められることだと思います。
より深く進めたければ、ワードローブを変える、生活自体を変える。これを行えば、世界が変わる一助になります。
もう少し進むなら、サステナブルなコミュニティに関与すること。社会に良いことを始めることはとてもかっこいいことだと思います。
私は、自分がエコモデルというこれまでになかった新しい分野を確立したことで、周りにある物事を使って何か新しい物事を作り出すことを皆さんにインスパイアできたら嬉しいと思っているんです。
自分の周りにあるものを使ってサステナブルなことをする、それが良いと思います。

Summer Rayne Oakes
ウエブサイト:http://www.summerrayne.net/

Organic Portraits
ウエブサイト:http://www.organicportraits.com/

ECOFASHION 101
ウエブサイト:http://www.ecofashion101.com/

2008/12/28

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