クリーン・カンティーン Kleen Kanteen

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(Photos Courtesy of Klean Kanteen)

いまや定番となった、ウォーターボトル。

出かける度にペットボトルの水を買うより、ウォーターボトルに水道水を入れて持ち歩くほうがかっこいいし環境にやさしい、というムーブメントは既に定着しましたが、今度はウォーターボトルの素材が議論の的に。

なぜなら、市販のウォーターボトルのほとんどがプラスチック製。
使い捨てじゃないから環境にやさしいとはいえ、プラスチックにはビスフェノールA (BPA)という人体に害を及ぼす成分が含まれているので、体にやさしいとは言えないのです。

もちろん、BPAを含まないプラスチックで作られたウォーターボトルもありますが、わざわざそんなことするより、最初からBPAを含んでいない素材にしちゃえばよいのでは?ということで開発されたのが、ステンレス製のウォーターボトル、クリーン・カンティーン。

カラーは、くすんだ色味がなんだか落ち着くオレンジ、ピンク、グリーン、ブルー、グレーブラウン(上写真)に加え、鮮やかなイエローやパープルなどたくさん揃っています。

サイズは、小さなバッグにも入る355ミリリットルから1リットル強の巨大サイズ、プラス、ワインのキャラフェ用に作られた850ミリリットル(下写真)も新たに加わり、全部で5サイズ。

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さらに、キャップも、哺乳瓶用、スポーツタイプ、指をひっかけられるループタイプ、レギュラータイプと豊富に揃っています。ループとレギュラーには、本体との接続部分がステンレスでできているタイプも加わり、全7種類から好きなものを選べます。

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つまり、色xサイズxキャップで、オリジナルのクリーン・カンティーンを作れちゃうというわけです。

ステンレスボトルというと、なんだか金属の匂いが飲み物に付いちゃうような気がしますが、クリーン・カンティーンは高品質のステンレスを使用しているので大丈夫。
飲む瞬間に、ほのかに金属の匂いがするような気がしますが、ほぼ気になりませんし、飲み物の味に影響がないことは実証済。

ビスフェノールA(BPA)は、何が問題?

ところで、気になるBPAですが、いったいBPAって何なのかというと、ポリカーボネートやエポキシ樹脂となどのプラスチックの原料として使用される物質で、環境ホルモンのひとつとも言われているもの(こちらにも記載)。

それがどう人体に影響があるかは、まだ決定的に証明されてはいないものの、最近の研究では、乳がん、心臓病、肥満、糖尿病、肝障害、前立腺がんの原因になり得るとされ(クリーン・カンティーンのウエブサイトより)、妊婦が大量に摂取すると、胎児に影響を及ぼすという説もあります(日本の厚生労働省のサイトより)。

カナダでは、08年4月にBPAを含む哺乳瓶の輸入・販売・広告を禁止し、アメリカでもBPAを含むプラスチックの禁止に向けて動き出しているのだそう(クリーン・カンティーンのウエブサイトより)。

クリーン・カンティーンは、こうしたBPAの危険性を早くから察知し、その代替となる素材を探したところ、プラスチックより軽くて丈夫で長持ち、かつBPAを含んでいないステンレスが良いと判断し、2004年に製品化したのだそう。

その後も改良を重ね、現在は、ニッケル含有値が低い、食品用として認められるレベルの高品質ステンレスを採用。巷では、市販のステンレスボトルではクリーン・カンティーンの品質が最高峰と言われています。

塗料には、鉛など有害物質を含まないアクリル塗料を使用しているので、仮に赤ちゃんがボトルを舐めてしまっても無害だそうですが、色のついていないステンレスボトルの方が塗料を使っていない分体に良いので、赤ちゃん用には無色のステンレスボトルをオススメしているのだとか。

ただ、キャップ(黒い部分)をステンレスにするのは難しく、現在でもプラスチックを使用していますが、あくまで、BPAを含まないポロプロピレンのプラスチックに限定しているとのこと。
どうしてもプラスチックがイヤ、という人は、ステンレス製のキャップも用意されているので、そちらを選ぶとよいでしょう。

クリーン・カンティーンのボトルは、水だけでなく、糖分のあるジュースやアルコール、氷を入れても大丈夫ですが、熱い飲み物を入れたり、冷蔵庫で凍らせたり、電子レンジや食器洗浄器に入れることは避けた方が良いとのこと。
熱い飲み物には、断熱ボトルのクリーン・カンティーン・インスレートがあります。

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カンティーン・ファンのため、ビルト社とのコラボによる、キュートな色柄のクリーン・カンティーン専用ケース(上写真)も販売されています。

水が豊富な日本やニューヨークに住んでいると、水の大切さがわからなくなってしまがちですが、現在、途上国は言うまでもなく、先進国でもオーストラリアやアメリカのカリフォルニアなど、多くの国や大都市が深刻な水不足に見舞われています。
遠くない将来、ペットボトルではなく、水自体が輸出入されるという事態が起こるかもしれません。

BPAフリーであることだけでなく、水のありがたさを感じながら、おいしい水を大切に飲みましょう。

Klean Kanteen
ウエブサイト:http://www.kleankanteen.com/
日本語ウエブサイト:http://www.kleankanteen.com/japan/

2011/12/23 訂正
2009/07/01

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