ブラッド・ピットやニコール・キッドマンが
支持する、スーダンの難民の実状を描いた
ドキュメンタリー映画
「God Grew Tired of US」

ブラッド・ピットやニコール・キッドマンが支持する、スーダンの難民の実状を描いたドキュメンタリー映画「God Grew Tired of US」。

わたしたちは、世界のこと、どのくらい知っているでしょう。

食べ過ぎて、でも痩せたいから食べたものを吐いてしまう過食症、必要な量を食べても満足できない肥満などが社会問題となり、食べ物がありあまっている国がある一方で、日々食べるものがなく、泥水を飲み、やせた草を食べ、やせ細り、栄養失調で死に行く子供たちがたくさんいる国。

同じ地球に住む同じ人間同士なのに、どうしてこんな差がでてしまうのでしょう。
理由は色々あるはずですし、解決策も色々あるはずです。

でも今の先進国の人々にとってまず必要なのは、自分のまわりのことだけでなく、世界で起こっている事実を知り、自分の行動を考えることなのかもしれません。

ブラッド・ピットがエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ね、ニコール・キッドマンがナレーションを務めるドキュメンタリー映画、「God Grew Tured of US」は、そういった、みんなが知るべき事実を教えてくれる映画。

スーダンの内戦により、難民となることを余儀なくされた25,000人の若い男の子たち。長い長い徒歩の旅を経てたどり着いたケニヤの難民キャンプで、国連の援助を受けながら暮らしている彼らには、将来の展望が見えません。
そんな彼らのうち、何人かが移民としてアメリカに迎え入れられることに。

初めて乗る飛行機やエスカレーター、加工された食品やテレビに驚き、あわてる微笑ましい姿も束の間、アメリカでの生活を始めると、自国の状況、離れ離れになった仲間や家族への思い、先進国と発展途上国の違い、色々なことが明確になってきます。

「神様は僕らにうんざりしてしまったんだ(God grew tired of us)。」
自分たちの状況をそう語る難民の一人ジョン。それでも、仲間の難民や家族のため、朝から晩まで働いて、仕送りを続ける日々。そして数年が経ち、大学で勉強しながらさまざまな知識を得、スーダンのことを先進国に理解してもらう活動を起こし、スーダンに学校や病院を建てるまでに成長します。

日 本人にとっては遥か彼方の遠い国、スーダン。そこで何が起こり、人々がどのように暮らしているのか。日本をはじめとした先進国で、ものに囲まれて暮らしていると見えなくなってしまうこと、人生でほんとうに必要なこと、大切なことは何か、映画の中でがんばっている彼らを見ると、考えさせられます。

あまりメジャーな映画ではないかもしれませんが、実はサンダンス映画祭で賞を取っているとてもよい映画です。スーダン人の英語は日本人にもとっても聞きやすいと思いますし、字幕も出るので、日本語版がなくても大丈夫。
07年の映画なので新しいわけでもないですが、見るべき映画として挙げておきたいと思います。
見て、知って、考えて、行動して、素敵な人生を送りたいですね。

God Grew Tired of US
ウエブサイト:http://www.godgrewtiredofus.com/

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2008/05/04

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