H&M、サステナブルなコンシャスコレクションを発表

hm conscious collection 2011ss
(Photos courtesy of H&M)

サステナビリティに力を入れる、ファストファッションブランドのH&M。
昨年好評を得たガーデンコレクションに続き、今春もサステナブル素材で作られた「コンシャス・コレクション」を発表。

鮮やかなプリントが印象的だった昨年と異なり、今年は白を基調としたさわやかなコレクション。
プリントアイテムは飽きてしまいがちですが、無地なら長く愛用できるし、合わせやすい白なら幅広い着まわしが可能。よりサステナブル度が高いといえます。

hm consious collection

今シーズンは、レディースのみならずメンズとキッズも登場。
レディースとガールズは、レースや刺繍を多用したロマンチックスタイル。
レディースには、シンプルなジャケットやパンツなどオフィスにも着ていけそうなテイラードスタイルも揃っています。
メンズは、ブレザーやテイラードパンツ、シャツなどの洗練されたプレッピースタイル。
ボーイズは、Tシャツやシャツなど着まわしやすいベーシックアイテムが中心。

hm conscious collection

使用している素材は、オーガニックコットン、オーガニックリネン(麻)、リサイクルポリエステル、テンセルの4種類。

テンセルは日本ではあまり知られていないかもしれませんが、欧米ではサステナブル素材として名高い繊維。
ユーカリの木のパルプを原料として作られたリヨセルという種類の化学繊維で、レンチング社というオーストリアの繊維会社が「テンセル」というブランド名で販売している素材です。
テンセルの何がサステナブルかというと、原料となるユーカリの木は成長が早く農薬や化学肥料を必要としないこと、レンチング社がユーカリの木を管理された森林で栽培していること(=違法伐採が行われていない)、繊維生産の際に環境にやさしい薬品を使用、水やエネルギー使用量を削減、生産後に出る廃棄物を適切に処理するなど環境に配慮した生産方法を採用していること、などが挙げられます。
リヨセル繊維自体がサステナブルというわけではありませんが、レンチング社の生産方法が環境に配慮したものであるため、テンセルはサステナブル繊維として知られているのです("グリーンファッション入門"より)。

真のサステナビリティを目指すなら、できる限り買い物をしないことが理想ですが、なかなかそういうわけにもいきません。
なるべく不必要なものを買わないこと、そして、ファッションアイテムを買うなら、長く着用できる高品質でベーシックなものを選び、着こなしで個性を発揮することで、サステナブルな生活に一歩近づくことができます。
高品質なものが購入できない場合には、安くてもベーシックで環境に配慮した素材を採用しているコンシャス・コレクションのようなアイテムを選び、長く愛用すれば、環境負荷削減に貢献しているといえるでしょう。

H&Mのコンシャス・コレクションは、4月14日に世界同時発売予定です。

H&M
ウエブサイト:http://www.hm.com/

2011/02/21

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