ホールフーズ、貝類を無農薬に

whole foods market Mollusks
(Image courtesy of Whole Foods Market)

野菜、肉、魚、ボディケア、掃除用品など、さまざまな製品において、独自の品質基準を設定し、品質にこだわり続ける、オーガニックスーパーのホールフーズ。

新たに、牡蠣やムール貝、ホタテ、ハマグリなど二枚貝の養殖品質基準を確立しました。

同店で扱う二枚貝は、無農薬、遺伝子組み換え禁止、養殖所の厳格な水質検査と底の沈殿物検査まで行われ、第三者機関の認証が必要となりました。

魚介類の遺伝子組み換えは、まだ認可されていませんが、先手を取って禁止にしています。

同社では既に、養殖でない魚に関しては、「海のエコラベル」認証済か、そうでない場合は、独自の品質基準による厳格な審査が行われています。

養殖基準も、鮭は2007年に、マスやティラピア、エビなどは2008年に設立されており、いずれも、無農薬で、抗生物質・成長ホルモン・遺伝子組み換えは禁止されています。

二枚貝は食中毒の危険性があるためか、品質基準の設定に時間がかかっていましたが、近年、牡蠣の需要が高まっていることもあり、満を持しての基準設定となりました。

基準の開発には、科学者と養殖業者の協力を得て、数年に及ぶ調査研究が行われています。

農畜産物でもないのに、農薬や抗生物質?と思われるかもしれませんが、市販されている養殖魚貝類は、多くの場合、閉鎖された環境で過密状態で育てられるため、抗生物質や化学薬品が使用され、過剰な薬品投与により、周辺の水域が汚染される被害も起こっています(サステナブルな魚介類)。

こうした被害を避け、環境や人体を守るため、ホールフーズは各々の基準設定に長い年数をかけて調査研究しているのです。

また、同社の養殖基準はすべて無農薬となっていますが、オーガニックという言葉は使っていません。
実質的には、オーガニックと主張してもよい品質ですが、米農務省で定められているオーガニック認証では魚介類は対象外だからです。

同店では、パーソナルケア製品でも、農務省の食品レベルのオーガニック認証を得ていなければ、オーガニックという文言を使用しないことにしています(ホールフーズ、偽オーガニックパーソナルケア商品撤廃へ)。

実態にそぐわない宣伝文句を用いて消費を煽ろうとするメーカーや小売店が多い中、厳密な表記を徹底し、実直に地道に品質にこだわり続ける、ホールフーズ。

ここまで社会的責任を追及する企業はなかなかありませんが、直接体内に入る食品やボディケア用品を扱う企業だからこそ、こうした姿勢が必要なのではないでしょうか。

Whole Foods Market
ウエブサイト:http://www.wholefoodsmarket.com/

2015/02/02

  • ピックアップ記事