Carbon Footprint
(Photo by thinkpanama from Flickr.com)

カーボンフットプリント Carbon Footprint

カーボン・フットプリント、カーボン・オフセットカーボン・ニュートラル・・・最近よく聞くカーボン・ホニャララ、ということば。
環境に関係するのはわかる、二酸化炭素排出に関係しているのもなんとなくわかる。でも、具体的にいったいどういう意味なの???と思っている方も多いはず。

カーボンとは英語で炭素のこと。
本来はカーボン・ダイオキサイドというのが二酸化炭素のことですが、環境関連でカーボン~と使う場合は、略して二酸化炭素のこと、あるいは温室効果ガス全般のことを指します。

二酸化炭素は、地球温暖化の主要因となっている温室効果ガスの要素のひとつなので、二酸化炭素が大量に排出されると地球温暖化が進んでしまいます。
温室効果ガスといわれるものは、二酸化炭素だけでなく、メタンなど他の物質もあるのですが、二酸化炭素は排出量が莫大なため、温室効果ガスの代表と考えられているのです。

そのため、温暖化が進むのを抑えるため、二酸化炭素を代表とする温室効果ガスの排出量を削減しましょう、という動きが世界中で起こっているのです。

排出量を削減するためには、まずどれだけの温室効果ガスを排出しているか知らなくてはなりません。それが、カーボン・フットプリント

フットプリントとは英語で「足跡」のことですが、カーボン・フットプリントは「温室効果ガスの足跡」、つまり、人間の行動によりどれだけ温室効果ガス排出の足跡を残したか、自分の行動によりどれだけ温暖化が進んでしまっているかを測定する、という意味なのです。

温室効果ガス排出の原因、つまり温暖化の原因は、私たちの毎日の行動にあります。
例えば、家で電気をつけたとき、ガスコンロで料理を作ったとき、電車で会社に行ったとき、車で子供の送り迎えをしたとき、スーパーに買い物に行って南国のフルーツを買ったとき、工場で縫製・作成された服や靴、バッグ、家具、小物などを買ったとき、こうしたぜーんぶの行動が、温室効果ガスを排出しているのです。

温室効果ガスは石油を燃やすことで排出されますので、車や飛行機、電車、バスなど、ガソリンを燃やすことで動く乗り物はすべて温室効果ガスを排出しています。
服も家具も家電も食品も、生活に必要なものはほとんど機械を使って生産するので、温室効果ガスを排出しています。
作った後も、 消費者の手に届けるために輸送しなければなりません。その際にも温室効果ガスを排出します。生産地から販売地の距離が遠ければ遠いほど(生産国が日本から遠ければ遠いほど)、排出量が多いのです。

自分の行動がどれだけの温室効果ガスを排出しているかを計測してくれるウエブサイトはたくさんありますので、ぜひ活用してみてください。
たとえば、米環境保護庁の温室効果ガス計測サイト

さて、温室効果ガスの排出量がわかったら、それを減らす努力をしなくてはなりません。
できる限り車や飛行機は使わない、契約している家庭の電気やガスを水力・太陽熱など再生可能エネルギーに切り替える、新たに商品を作らずに済む古着やビンテージ家具を購入する、など、温室効果ガス排出量を削減する方法は色々あります。

もちろん、個人の努力だけでは限界がありますから、企業もこうした努力をしなくてはなりません。最近は、アメリカの多くの企業が、環境対策としてカーボン・フットプリントを計測、それを削減する努力を行い、その成果をホームページなどで公表しています。

世界中の皆がこうして排出量を減らす努力をすれば、温暖化が進む速度は確実に遅くなるはずです。
でも、温室効果ガスの排出量をゼロにするのは、現代社会においてはほぼ不可能なこと。

そこで考えられたのが、カーボン・オフセット
オフセットとは相殺するという意味。つまり、温室効果ガスを排出し分だけ、削減するための行動を起こし、排出分を相殺しましょう、ということです。

例えば、植樹によって二酸化炭素を吸収したり(若木は二酸化炭素を吸って酸素を出します)、新しい再生可能エネルギーや温室効果ガス削減方法を開発したり、牛やゴミ埋立地から出るメタンを回収してエネルギーに変えたりと、温室効果ガス削減の方法は 色々あります。

が、もちろんこういったことは個人ではできません。
だから、こうした事業を行っている企業や団体に寄付したり、カーボン・オフセット権の売買を行う企業や団体から権利を購入するのです。

寄付や権利の売買をする際には、その企業や団体が信頼できるかどうかが心配ですが、第三者機関により正当性を調査・認証されている企業・団体を選ぶと良いでしょう。
アメリカでは、Green-e ClimateChicago Climate Exchangethe CDM Gold Standardなどの認証機関・マークがあります。
また、カーボン・オフセットの売買を利潤目的で行っていない、信頼できるNPOを選ぶのも良いでしょう。

では、どのようにカーボン・オフセットを行うのか、具体的に見てみましょう。

たとえば、夏休みに飛行機を使ってハワイに行った場合。
成田からホノルルまでの飛行機利用で排出する二酸化炭素量は1.482トン。
それと同じ量の二酸化炭素を作り出すには、木2本を植樹する必要があります。
地球上のどこで植樹しても良いですが、たとえばケニヤで木2本を植える場合は28.83ドル、イギリスで木2本を植える場合は48.39ドルの費用がかかります。
植樹ではなく、排出した二酸化炭素量を補う分だけ再生可能エネルギーを作り出すという方法もあります。成田からホノルルまでの飛行機利用による二酸化炭素排出量を補う分の再生エネルギーを生成するには、22.5ドルの費用がかかります。
これら金額を、植林や再生可能エネルギー生成活動を行う団体に支払う、というのが、お金を介したカーボン・オフセットなのです(カーボン・フットプリント社による算出事例)。
ハワイ旅行でかけた環境負荷をオフセットするためにハワイ往復航空券と同じ金額を支払うとなると大変ですが、20-50ドルでオフセットできるならば、気軽にできますよね。

こうして、排出した温室効果ガス排出量が相殺され、カーボン・フットプリントがゼロになることを、カーボン・ニュートラルといいます。
個人も企業も全員がカーボン・ニュートラルな状態になるよう努力すれば、地球温暖化を食い止めることができるのです。

みんなの努力で、私たちの子孫が安心して暮らせる地球を作りましょう。