bamboo
(Photo by adamknits from flickr.com)

バンブー製品の環境優位性明らかになるか?
米連邦取引委員会、バンブー製品取扱企業4社を
偽装表記で摘発

米連邦取引委員会(FTC)が、バンブーレーヨン製品を扱う企業4社を、バンブー繊維に関する表示・広告の偽装で摘発しました。

摘発されたのは、「バンブーサ(Bamboosa)」ブランドでベビー服などを扱うThe M Group, Inc.、「ピュア・バンブー(Pure Baboo)」ブランドでタオルやシーツなどを扱うPure Bamboo, LLC、「Jonano」ブランドでレディースウエアやベビー服を扱うSami Designs, LLC、「Mad Mod」ブランドでテキスタイルインテリア製品を扱うCSE, Inc.の4社。

摘発理由は、レーヨン製の製品をバンブー繊維であると偽の表示・広告をしたこと、そして、同製品の生産工程が環境に優しいと訴求していること、同製品に抗菌性がある、あるいは生分解が可能と主張し、根拠なく「グリーン」であるかのような印象を与えたことです。

The M Group以外の3社は、虚偽の表記を改め、「Textile Fiber Products Identification Act(繊維製品識別法(別名:テキスタイル法)」に従うことに同意して和解していますが、「バンブーサ」ブランドのThe M Group社は訴訟を続けています。

そもそもこの事件が起こったのは、長く環境優位性が疑問視されていたにもかかわらず、バンブー繊維に関する規定がほとんどないも同然であったことが原因です。

バンブー繊維には、バンブーレーヨンとバンブーリネンのふたつがありますが(詳しくはこちら)、麻のような素材のバンブーリネンはあまり市場に出回っておらず、今回の摘発で問題になっているのは、バンブーレーヨンの方。

バンブーレーヨンは、あくまでバンブーを原料とするレーヨン素材なので、連邦取引委員会の繊維規定では「レーヨン」と表記しなければならないことになっています。
ところが、これら4社はレーヨン素材を「100%バンブー繊維」と記載(この4社だけでなく、バンブーと繊維表示している企業はたくさんありますが)。
今回の摘発を受け、もし本当にバンブーを原料としていることを証明できる場合に限り、「バンブー製レーヨン(rayon made from bamboo)」と記載することが許可されました。

また、バンブーの環境優位性に関して、4社すべてが抗菌性を、和解した3社は環境に優しい製造プロセスを、ピュア・バンブーとバンブーサは生分解可能であることを謳っていましたが、FTCはこれらをすべて否定。
レーヨンは製造の過程で有害物質を使用するため、たとえ原料が竹であっても、竹の持つ抗菌性は繊維製造後に失われてしまうし、使用した有害物質が大気中に排出されることから製造工程が環境に優しいとは言えないと指摘。
生分解性に関しては、レーヨン繊維は長い時間をかければ分解されるが、生分解可能とするには長すぎるとしています。

FTCは、もしこれらの性質やその他効能などが本当であると主張するならば、信頼に足る科学的証明を示さなくてはならないとしています。

この摘発は、あくまで上記4社に対するものではありますが、今後グリーンファッション業界全体に大きな意味を与える事件だといえるでしょう。
上記の通り、バンブー繊維を扱うファッションブランドは非常に多いものの、これまでバンブー繊維に関する明確な規定はなく、真剣に環境のことを考える人々からは環境優位性を疑問視する声が多く上がっていました。

というのも、これまでバンブーの製造工程は開示されておらず、不透明なままだったからです。
本当に抗菌性があり、環境に優しいといえる繊維ならば、それは素晴らしいことですが、FTCの言うとおり、それを訴えるにはきちんと科学的に証明されてしかるべきです。科学的証明もなく憶測や噂ベースで動いてしまえば、環境に優しいはずの素材が逆に環境を汚染することにもなりかねません。

バンブー繊維製品を扱う企業がたくさんある中で今回この4社が摘発されたのは、恐らくバンブー製品を主体にしていたからだと思われますが、今回うまく摘発を免れたグリーンウォッシャーがきっとたくさんいるはずですし、むしろ摘発された4社の中には、バンブーの環境優位性を信じて、環境のために真剣に事業を行っている企業もいると思われます。

誰が正しいとか間違っているとかではなく、根本的な原因を解明しなければ、環境問題のような大きく難しい問題は解決されないでしょう。

今回の事件を期に、FTCはビジネス向けと消費者向けに、バンブー製品取扱に関する勧告文を発表しました。
さらに、バンブー繊維に関して法的規制を課すか否か、現在意見公募手続き中です。規制化されれば、今後同様の罰則があった場合は16,000ドルの罰金が課されることになります。

グリーンファッションに真摯に取り組む人たちの間では長年の懸案事項であったバンブー繊維。
これを期に、グリーンムーブメントの波に乗ろうとするエセエコが根絶し、皆が本質的に環境や社会問題を考えるようになることを期待したいです。

関連記事:バンブー(竹)素材

ニュースリソース:Federal Trade Commission


2009/08/13


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