dr bronner
(Photo by fireballsedai from flickr)

ドクター・ブロナー、インテリジェント・ニュートリアンツら、偽オーガニックブランドに苦情申し立て

いまだ「ナチュラル」や「オーガニック」の認証が確立していないビューティ業界。
業を煮やした"本物の"オーガニックブランド3社(ドクター・ブロナー、インテリジェント・ニュートリアンツ、オーガニック・エッセンス)とオーガニック消費者協会が、米農務省に対し、"ニセモノ"のオーガニックビューティ・ヘルスケア商品を扱う企業13社への苦情を申し立てました。

申し立ての対象となったのは、以下の企業。

  • ジェイソンやアバロン・オーガニクスなどのブランドを生産するヘイン・セレスティアル社
  • キス・マイ・フェイス社
  • ステラ・マッカートニーのケアを生産するYSLボーテ社
  • ジョバンニ・コスメティクス社
  • オーガニックウエアを生産するフィジシャンズ・フォーミュラ社
  • ネイチャーズゲイトを生産するLevlad社
  • ヘッドオーガニクスを生産するコスウェイ社
  • デザート・エッセンスを生産するカントリーライフ社
  • オーガニックバス社
  • スリヤ・ネイチャー社
  • pHビューティラブ社のフリーマン・ビューティ部門
  • イリークを生産するSzep Elet社
  • エミネンス・オーガニックスキンケア社

いずれも、「オーガニック」と明記しているにも関わらず、米農務省が認めるUSDAオーガニック基準を満たしていない製品を生産・販売する企業。

これらのうちいくつかは、独自のオーガニック基準を設けていたり、エコサートなど他国のオーガニック認証を得てはいるのですが、米国基準であるUSDAオーガニック基準を満たしてはいないとのこと。
具体的には、以下の4点を申し立ての理由を挙げています。

  1. 「オーガニック」と明記するための必要条件である、オーガニック原料95%以上に満たしていない。

  2. 主成分がオーガニックでない物質である(農薬や化学肥料、遺伝子操作、X線照射、下水汚泥などを使用している)。
     
  3. 石油由来の化学物質(Cocamidopropyl Betaine, Cocamidopropyl  Hydrosultaine, Sodium Myreth Sulfate, Olfein Sulfonate)やシリコン物質を含んでいる。
     
  4. 含まれているオーガニック物質はハーブやアロエの抽出物のみであり、それ以外はオーガニックでない成分を使用している。

なぜこのようなことが起こりうるかというと、USDAオーガニック認証はもともと食品用に作られたものであり、実は、ビューティ・ヘルスケア(パーソナルケア)製品に対しては、この基準を遵守するよう強制していません。
つまり、現状では、パーソナルケア製品に関しては、オーガニックの基準を満たしていなくても、オーガニックと表記することができてしまうのです。

この問題が解決されないと、消費者は何を信じて良いのかわからず混乱してしまいますし、厳しい基準をクリアして正式にUSDAオーガニック認証を得ているブランドの価値が正しく評価されなくなってしまいます。

機能性を求められるビューティ・ヘルスケア製品には食品とは別の基準があるべきという意見もありますが、それならそれでオーガニックではなく「ナチュラル」など別の基準を作り、消費者が選択できるようにすべきでしょう。

この問題は以前から認識されていたにも拘らず、是正されることがないまま今に至っていますが、09年11月、米農務省傘下の全米オーガニック認証基準委員会が、同じく農務省傘下で基準作りを行う全米オーガニックプログラム(NOP)に対し、パーソナルケア製品における「オーガニック」表記の基準を明確にするよう勧告したことで、一縷の希望が見えてきました。

そして今回、なかなか行動を起こさないNOPに対し、オーガニック消費者協会が"本物"のオーガニックブランドをタッグを組んでこの申し立てを行うことで、"ニセモノ"の排除に追い討ちを掛けた、ということなのです。

オーガニック認証はまだまだ始まったばかりで、パーソナルケアのみならず食品や繊維でも、世界的に統一した基準がないのが現状です。
この問題が是正されたとしても、米国でオーガニックと表示するためには必ずUSDA認証を得なければならないということになってしまうと、他国のオーガニック製品は二重に認証を取らなければならず、隠れ関税の役割を担ってしまいます。そうならないよう、他国のオーガニック基準とUSDAオーガニック基準との協力体制も必要になってくるでしょう。

さまざまな問題が入り混じるオーガニック事情ですが、少なくとも、本当にオーガニックである製品だけがオーガニックと名乗れる仕組みが早急に作られなくてはなりません。

Organic Consumer Association
ウエブサイト: http://www.organicconsumers.org/bodycare/index.cfm

2010/02/01


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